知って得する!着物の生地の特徴や見分け方まとめ | KIMONO NADESHIKO

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2017年9月12日

着物

知って得する!着物の生地の特徴や見分け方まとめ

引用:visualhunt

着物に使用されている生地の素材は数種類あり、それぞれに特徴があります。生地についての知識があると、着物への興味関心が深まり、着ていてより楽しくなることでしょう。今回は、代表的な生地に関してまとめてみました。また、見分け方に関しても解説しています。生地について知りたいという全ての方の参考になることでしょう。

着物の生地にはたくさんの種類がある?

引用:visualhunt

普段着慣れている洋服ならば、素材に着目しながら選んでいる方が大半かもしれませんが、着物の生地の素材にも、たくさんの種類があることをご存知でしょうか?生地は、素材と織り方に注目して、選んでいくことになります。また、着物は生地の素材と織り方によって格が違いますので、コーディネートを決める上で重要な要素として働くのです。格が高い素材なら正絹、格下になると化繊などがあげられます。新しく着物を購入したり、手持ちから着ていく着物を選ぶ時などは、格の違いに気をつけましょう。

なお、着物専用の生地のことを、一般的に「反物」と呼びます。もともとは和服一着分の長さがあることをさしていましたが、現在では、長さに関係なく反物という表現が用いられている傾向があります。

代表的な着物の生地を一挙に紹介!

代表的な素材に関して、格が高いものから順に特徴を見ていきましょう。

● 正絹(絹)
絹物は、格が高く、昔ながらの着物によく用いられています。いわゆるシルクの事であり、手触りが滑らかで着心地が良いことが特徴です。また、体のラインを美しく上品に見せてくれることから、重宝されています。

● 麻
通気性に優れ、独特の風合いがある麻。夏場の着物の素材としても好まれています。肌触りはやや硬めですが、絹や木綿と比べて軽量であることも特徴的です。

● 木綿
通気性や吸湿性に優れている木綿は、日常使いの着物によく活用されています。肌触りも優しく、着心地が良いことも特徴と言えるでしょう。一般的な素材です。

● ウール
保温性に優れたウールは、冬場を中心に1年中重宝します。落ち着いた色合いの着物によく用いられている素材です。

● 化繊
化繊とは化学繊維のことです。安価で手に入りますが、パッと見た際の見栄えがあまり良くないため、多くの既製品に使用されています。

夏用の着物素材の特徴をまとめてみました

蒸し暑い夏でも快適に着られるように「夏用の生地」というものが存在します。こちらも代表的な素材の特徴をまとめてみました。

● 絽(ろ)
夏用の生地の中でも特に人気が高い素材です。薄くて軽い上に通気性が良く、夏場に大変重宝します。絽とは、平織りにすきまのある、もじり織りの一種です。

● 紗(しゃ)
目の粗いタイプの絹織物であり、紗にもいくつか種類があります。薄地で軽量ですが、絽と比べると透けやすいです。

● 縮(ちぢみ)
独特の表面の凹凸が特徴的な素材です。「しじら」と呼ばれることもあります。

● 上布(じょうふ)
薄地で軽量であるだけでなく、パリッとした張りがあることが特徴です。上質の麻織物であり、細い麻糸で織られています。肌触りも滑らかです。

代表的な素材の見分け方を解説します

引用:pixabay.com

着物と一緒に証紙も管理していれば、素材が一目瞭然ですが、残念ながらなくしてしまうこともあります。着物は素材別にお手入れの仕方が異なりますので、生地の見分け方を知っておくと便利です。代表的な素材の見分け方を解説します。わからなくなった時の参考にしてみてください。

● 絹の見分け方
絹物の最大の特徴はなめらかな手触りです。最近では化繊でも似たような手触りのものが存在しますが、よりしっとりしているという特徴があります。また、汗をかいても化繊のように肌に張り付くようなことがなく、着心地が良いです。着用すると、違いがわかりやすいと言えるでしょう。

● 麻の見分け方
麻は、手触りが若干ゴツゴツしているので、見分けがつきやすいかもしれません。あまり染色に適していないので、比較的落ち着いた色合いの着物が多いです。

● 木綿の見分け方
洋服や下着などでよく用いられている木綿は、柔らかな手触りが特徴的です。普段着の着物に使用されていることが多いということも、見分けるポイントとなるでしょう。

● ウールの見分け方
毛糸なので、他の素材と違って毛羽立ちがあります。また、比較的冬物の素材として使用されていることが多いです。

● 化繊の見分け方
近年の科学進歩に伴って、化学繊維の技術は向上していますので、見分けるのが難しい素材と言えるでしょう。感触は絹に似ていますが、乾いた手触りがあります。

レンタルを活用して楽しく素材に触れてみる方法もあり

素材の特徴を掴むためにも、実際にそれぞれの素材の着物を着てみることがオススメと言えます。しかし、一度にたくさんの着物を用意するのは大変です。そんな時にオススメなのが、レンタル着物でしょう。レンタル着物にも、絹や木綿を始め様々な素材の着物が取り揃えられています。実際に手触りや着用した時の感触などを確かめながら、楽しく着物の素材を学んで見る方法もオススメです。着物を購入するよりもリーズナブルなお値段で、多くの着物を堪能することができます。

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