着物の着付け 初心者でも「きれいにキメる!」着付けの仕方 | KIMONO NADESHIKO

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2017年9月8日

着物

着物の着付け 初心者でも「きれいにキメる!」着付けの仕方

引用:ぱくたそ
着物は日本の民族衣装だけあって、幅広い年代で、洋服とは違う可愛らしさや表情が作れるところが魅力です!着物の着付けが自分でできれば、ちょっとした外出やパーティ、趣味のお茶会など、場所を選ばず、その場をいっぺんに華やかな非日常に引き立てられるのは、日本人ならではの特権です。今回は自分で着付けをする時に一般的な、訪問着である「小紋」の基本的な着付けを紹介します。

着付けの前提、まずは着物用下着を準備

引用:Youtube by 木ノ花
着物を着付けるためには、まず下着からきれいに着付けることが、美しく仕上げるための前提となります。下着(肌着)用として、「肌襦袢」や「裾よけ」、「ワンピース」などの着物下着と「足袋」があります。

着る順番は、まず足袋を履き、下着を付けた上で、必要であれば胸元やウエスト部分に補正下着やタオルをあて、体型を整えます。あらかじめ首の後ろ部分は「衣紋抜き」のため、しっかり抜いておきましょう。

着付けの必需品、着物用小物を準備する

引用:Amazon
西洋式の洋服と着物の違うところは、着物は主役の着物や帯だけでなく、事前の準備や着付け小物があって、はじめて着られるものであるという事でしょう。着付け用小物として必要なものは「腰紐(3本以上)」、「伊達締め」、「帯板」、「帯枕」などがあります。

腰紐の代用として、コーリンベルトなどのウエストベルトやマジックベルト、着付けベルト、着物クリップなどもあるので、何度も続けて着物を着たい場合には、購入しておくと大変便利です。着物特有の締め付け感もそれほど感じることがないため、長時間の着用にも適しています。

チラ見えの半襟が粋!長襦袢を着る

引用:Youtube by ふだん着物のtonton
次に長襦袢を着ます。長襦袢の時点で、首の汚れよけである「半襟」を縫い付け、中に「衿芯」を入れておきます。「半襟」はお洒落さんにとっては、まさに自己表現の世界。基本はシンプルな純白のものですが、絢爛豪華な振袖用の刺繍半襟まで、様々なデザインがあります。

「長襦袢」を着る時のポイントとしては、先に首の後ろの「衣紋」にあたる部分を最初にしっかりと抜いて、ずれないように決めておくこと。かと言って、前の襟の重なり部分がだらしないようでは、淑女の着付けとは言えません。着崩れ防止のためにも、手直しできない部分になりますので、着物は下着、長襦袢…とひと重ねづつ、しっかりとキメて着ていくことが、美しく着付けるためのポイントとなります。

いよいよ着物の着付けに入ります!

引用:Youtube by ふだん着物のtonton
ここでやっと着物を羽織る段階となります。左右の衿を持ち、後ろからまといます。この時、長襦袢の袖を軽く持ち、袖を通す時に同意に落とすとスムーズです。左右の「共衿」を合わせて背中心が決まったら、下半身の「下前」「上前」から着物の位置を調整していきます。

まず、裾を床の長さで合わせます。上前の衿先をしっかりと持ち上げ、腰の位置で合わせたら、次に「下前」を少し引っ張り気味に身体のラインに合わせます。

「上前」も「褄先」を少し上げて、裾つぼまりの形に整えます。そして「腰紐」をしっかりと巻き固定します。(腰紐ベルトで代用することもできます。)

次に上半身にあたる「上前」を決めていきます。ここからは、折り紙を折る感覚で、着付けていきましょう!「身八つ口」から中に手を入れ、前の布目をきれいにおろします。後ろも両手でまっすぐに下ろします。前の「共衿」を片手で持ちながら、もう片方の手で背中心を合わせつつ、長襦袢の半襟のラインに合わせながら衿を抜きます。

そのラインに沿って「衿元」を整えたら、折り紙の感覚で、「下前」の「おはしょり」を斜めに折り上げ、「腰紐」またベルトで位置を決めます。再度「衿元」と「おはしょり」を整え、背中のシワを伸ばします。この時点で、着物の生地が浮いている箇所は無いはずです。うまく着物が着付けられたようでしたら、「伊達締め」で位置を固定させます。

帯は定番の「お太鼓結び」で完成!

引用:Youtube by ふだん着物のtonton
1, 左手で帯の「手先」を左肩にかけ、ウエストあたりで長さを調整したあと、そのまま右手で帯を一巻きします。
2, 左手で帯の「手先」を持ち、右手で帯を引き締めながら、二巻目を巻きます。
3, 後ろで帯を斜めに折り上げ、「手先」を下ろします。この時点で結び目が交差します。
4, 「仮紐」で結び目を仮固定します。「手先」の輪が下になるよう折り返し、胴のラインに添わせて前で仮固定します。ここで両手が自由になります。
5, 結び目の下から出ている「たれ元」をきれいに広げます。「たれ元」の裏側に「帯枕」がくるよう帯の中に設置して、身体に固定します。
6, ここで「帯枕」を包んでいる「帯揚げ」の中の「仮紐」の左右を両手に持ち替え、仮結びします。
7, 両手を再度後ろに回して、帯の「たれ」の長さが7~8cmになるように調節します。もう1本の「仮紐」を使用し、「たれ」のラインを固定します。
8, 前で留めていた「手先」を再度出し、左右2センチほど見えるようにして、仮紐にそってお太鼓の内側を通します。
9,「帯締め」をお太鼓の内側に通して結び、全体を固定させます。最後に帯揚げをきれいに出し、三つ折りにして、さらに半分に折ります。前で結んで、帯の内側に納めます。お太鼓の形を整えたら、「仮紐」を抜き取り、出来上がりです。

自分で覚えて何度でも着たい!着物の良さ

ここでは細部にこだわらず、自分で着付けが仕上げられることを前提に、着物の着付け方を紹介しました。着物は洋服と違い、準備にも着付けにも手間がかかりますが、日本の民族衣装だけあって、着付けをしながら、段々と気持ちが引き締まっていくのも、自分の大和魂を感じる心地よい時間です。

1枚の同じ着物でも、TPOにあわせて、「半襟」「帯」「帯揚げ」「帯締め」のバリエーションをさまざまに工夫できるところが、着物の楽しみの醍醐味です。個性やファッションセンスが引き立つところですので、是非色々な組み合わせで楽しんでみてください。

★着付けの参考動画 → ふだん着物のtonton様を参考にさせていただきました。

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